ソフトボールを観戦したりプレーするのは好きだけど、『スコアブックが読めたらもっと楽しいのになぁ』って感じている方も多いと思います。
スコアブックは、狭いマスに記号と数字のたくさん書いてあって、『何が書いてあるのか?意味が分からなくて覚えづらい』と感じやすいです。
しかし、マスごとに書いてある内容を細かく分解して理解できれば、スコアブックは、誰にも聞かずとも、どんな試合展開だったのか簡単にイメージする事ができるようになります。
そして、対戦チームの投手の特徴なども研究することもできます。
この記事では、スコアブックを理解するために、必要な記号の一覧とマスごとの意味合いについて深掘り致します。
スコアブックは、〇〇〇毎に分けると理解しやすい!!
ソフトボールのスコアブックを、『エリア』毎に分けると理解しやすくなります。
そのエリアというのは、大きく分けると下記の6つに分類されます。
それがこちら!!
- 打者の一球ごとのストライクボールカウントエリア
- 打者走者の1塁到達結果エリア
- 2塁到達結果エリア
- 3塁到達結果エリア
- 本塁到達結果エリア
- 走者の最終結果エリア
実際にスコアブックに6つのエリアを展開すると、下記のようになります。
この6つのエリアに、数字、記号やアルファベットが記されます。
この各エリアに書かれている数字や記号を1つづつ理解することで、『打者がどうなってアウトになったのか?』や、『走者がどうやって生還して得点したのか?』見えるようになります。
それでは、打者の一球ごとのストライクボールカウントエリアから見ていきましょう!!
ストライク、ボールのカウントは、この記号を覚えるだけ!!
ストライクボールのカウントエリアに記載する記号は、『ストライク』、『ボール』と『ファウル』なので、この記号の種類を覚えるだけでスコアブックが読めるようになります。
『たった、これだけ?』っと拍子抜けするかもしれませんが、打者に対する主審のコールは、ストライク、ボールとファウルだけなので、これをスコアブック上にどう記すかを理解するだけです。
打者のカウントを表す記号がこちら!!
見逃しストライク | ○ |
空振りストライク | ✕ |
ボール | ● |
ファウル | V |
ファウル | △ |
ファウル | - |
※ファウルの記号だけで、3つありますが、どれを使ってもファウル表記になります。
ストライク2種類、ボール1種類、ファウル3種類で、全部で6種類のカウント記号になります。
ファウルに関しては、一番覚えやすい記号を使えば良いので4種類マスターすることで、打者のカウントを読むことが出来ます。
4種類の記号だったら、10分くらいで暗記できると思うので、そんなに難しくないと思います。
それでは、次にこの打者のカウントはどこに記載されるのか?また、どのように読むのか見ていきましょう!!
カウントはスコアブックの〇〇に書かれ、□□□から読む!!
打者のカウントは、スコアブックの左端に書かれ、一番上から順に読みます。
これだけ聞くと、『どういうこと?』って感じるかと思います。
実際にスコアブックに打者のカウントを表示するとこのようになります。
それがこちら!!
上の図では、フルカウントの3ボール2ストライクを表してます。
一番上から順にカウントを表しているので、カウントの経過は、このようになります。
- 初球、見逃しストライク
- 2球目は、ボール
- 3球目も、ボール
- 4球目は、空振りストライク
- 5球目は、ファウル
- 6球目は、ボール
これで、スコアブックの打者のカウントエリアについては理解できたかと思います。
次に、打者走者の1塁到達結果エリアについて見てきましょう!!
1塁到達結果エリアには、数字、記号と〇〇で表示される
スコアブックの打者走者の1塁到達結果エリアには、数字、記号と『アルファベット』で結果が表示されます。
それでは、どんな数字、記号とアルファベットが使われるのか見ていきましょう!!
【数字】
数字は、1から9のポジション番号が使われます。
ピッチャー | 1 |
キャッチャー | 2 |
ファースト | 3 |
セカンド | 4 |
サード | 5 |
ショート | 6 |
レフト | 7 |
センター | 8 |
ライト | 9 |
これらの数字は、打者が打った打球が、どこのポジションの選手によって処理されたのかを表す時に使います。
例えば、ノーアウトで打者がピッチャーゴロを打って、1塁でアウトになった場合は、下記のようになります。
※数字の下の記号は、ゴロを意味しております。こちらについては、打球記号で解説いたします。
この際に、走者の最終結果エリアにⅠと記載します。
このローマ数字は、アウトカウントを表示しております。
最終結果エリアには、下記のようなローマ数字と記号が記載されます。
1アウト | Ⅰ |
2アウト | Ⅱ |
3アウト | Ⅲ |
残塁 | ローマ字小文字のL 斜体字 |
ホームイン | ○ |
打者、走者を含めた最終結果をスコアブックに表すとこのようになります。
先程の、ノーアウトで打者がピッチャーゴロを打って、1塁でアウトになったケースで、1アウトをスコアブックに記載すると、下記のようになります。
次に、打者の打球記号について見ていきましょう!!
【打球記号】
ゴロ | ∪ |
ライナー | - |
フライ | ∩ |
ファウル | F |
犠打/犠飛 | ◇ |
打球の飛んだ位置 | ・ |
これらの打球記号は、ポジションを表す選手の数字と一緒に使われます。
例えば、1アウトから打者が3ボール2ストライクのフルカウントで、7球目をレフトにファウルフライを打って、2アウトになったの場合は、下記のようになります。
ここまで来ると、今まで、呪文のような羅列だったスコアブックが、50%ぐらいは理解できると思います。
最後に、アルファベット表記について見ていきましょう!!
【打者のアルファベット】
三振 | K |
四球 | B |
死球 | DB |
申告四球 | DIB |
エラー | E |
タッチアウト | T |
ダブルプレー | DB |
振り逃げ | Kの反転 |
打者のアルファベット表記は、その打席の最終結果を表しております。
打球記号は、打球が飛んだポジションの数字と組み合わせて表示されますが、アルファベット表記は1文字で表記が完結するものが多いので分けています。
例えば、ノーアウトで四球で1塁に出塁した場合は、下記のようになります。
また、各塁を表すアルファベットがこちら!!
【各類のアルファベット】
1塁 | A |
2塁 | B |
3塁 | C |
本塁 | D |
各類を表すアルファベットを使用するケースは、打球を捕球した選手が直接ベースを踏んでアウトにする場合です。
一般的にフォースアウトと呼ばれる、ランナーが強制的に進塁しなければならない時に、スコアブックに記載されます。
例えば、2アウトランナー1塁で、2塁ベース付近の打球をショートが捕球して、直接2塁ベースを踏んでフォースアウトが成立した場合、下記のような結果になります。
次に、進塁を表すアルファベットを見ていきましょう!!
それがこちら!!
【進塁のアルファベット】
盗塁 | S |
ダブルスチール | DS |
ボーク | BK |
暴投 | WP |
捕逸 | PB |
走塁妨害 | OB |
フィルダースチョイス | FC |
インターフェア | IF |
これらのアルファベット表記は、進塁の結果に使われます。
例えば、一二塁間のヒットで出塁したランナーが、2塁に盗塁してセーフになった場合、スコアブックはこのようになります。
ヒットで出塁した場合は、赤斜線で記されます。
それでは次に、走者がいる場合についてのスコアの書き方について見ていきましょう!!
走者がいる場合の書き方には、こんな特徴があった!!
走者がいる場合は、走者単独の結果と打者の結果が、スコアブックに記されます。
『どういうこと??』って思われるかもしれませんが、走者がいる状態で、バッテリー間の暴投や捕逸が起きると走者は進塁することができます。
走者がいる状況は、一回の投球で攻守の状況が大きく変化する要素があります。
例えば、先程のケースで一二塁間のヒットで出塁したランナーが、打者の初球に2塁に盗塁してセーフになり、2球目の投球時にキャッチャーが捕逸した場合、スコアブックはこのようになります。
この時に、打者のスコアブック上では、ボールが2球投球された所まで記されます。
打者のカウントは、初球ボールで、2球目空振りストライクになります。
走者は、打者の初球ボールのカウントで盗塁し、2球目の空振りストライク時にキャッチャーの捕逸で、3塁に進塁したことになります。
スコアブックの表記方法について、大まかな流れを解説いたしました。
ここまで来ると、スコアブックから試合の展開が読めるようになっていると考えられます。
後は、ケーススタディで数字、記号とアルファベットの組み合わせを変えるだけで、いろいろなケースをスコアブック上に、表現できるようになります。
まとめ
- スコアブックのマスは、6つのエリアで構成されている
- ボールカウントエリアは、4種類の記号を理解するだけ読める
- スコアブックは、数字、記号とアルファベットで記される
スコアブックを全体を一度に理解しようとすると、混乱しやすく複雑です。
このような時は、ボールカウントのような、分かり易いエリアから始めると、スムーズに理解できます。
スコアブックの読み書きができるようになると、選手にとっては対戦投手の特徴や、対戦チームの戦力分析に役立ちます。
また、選手以外の道として、裏方の情報収集分析部隊として、チームに貢献できるようになります。